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1960年湖南省生まれ。78年湖南大学土木工程入学、湖南大学を卒業後、長沙鉄道学院で教鞭を執り、88年湖南大学で修士。1993年千葉大学に訪問学者として留学。文部省の奨学金により千葉大学の博士課程を卒業し、1999年に中国に戻る。大連理工大の教授となり現在に至る。
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急速に伸びる中国のエネルギー消費

ー 今後、中国のエネルギー消費は急速に拡大すると予想されていますが…

 「中国が日本のように消費し始めると大変なことになってしまいます。現在、都市部に農村の人が大量に入ってきつつあります。年間1500万人が農村から都市部に流入しているという発表もあります。大規模な住宅開発にはこのような背景もあるのです。そして人々が利便性と快適性を求めることから、急速なエネルギー消費が予想されるため、省エネを積極的に進める必要があるのです。これがエコシティの背景の一つです。

中国のエコシティ発展戦略には次の三点が挙げられます。
1)エコロジー建設は持続可能性があるものでなければならず、また経済的活力があり、雇用が創出できるものでなければならない。
2)既存の都市に対してエコ化改造を実施する。
3)中国の伝統的エコロジー思考を充分に利用し中国的特色を有するエコシティを創り出す。

この中国的特色というのが重要だと思います。中国は最も古い農耕文明の歴史を持っており、人々はこの地で何千年も生活するために、周辺環境と調和してきました。こうした伝統文化には「敬天、順天、法天、同天(自然を敬い、自然に逆らわず、自然に法り、自然と共にある)」という原始エコ意識があふれています。一万年にもおよぶ農耕文化を経て、「天人相応、天人合一(自然と相呼応し、自然と合一する)」という原始エコ文明を多方面にわたり培ってきました。中国では伝統的な自然共生文化をエコシティ建設に生かしています。

東洋思想は自然と調和し、環境と共生する考え方です。西洋文明は自然を切り開き、コントロールするという姿勢ですが、東洋思想は自然とともに生きるという姿勢です。このような視点から見ると、日本も中国と同様に自然を敬い共生した国だと思います。さらに、日本は西洋文明の良いところと東洋思想の優れたところを兼ね合わせて、都市づくりや物づくりをしている達人のように思います。」

建物のパッシブ性能を東洋思想で考える

ー これからの中国の建築の課題は何ですか。

 「中国ではこれまで、あまり断熱性能などに配慮してきませんでした。すぐに設備のほうに目が行き、パッシブの工夫はなにもありませんでした。このため、中国の住宅はエネルギー消費が高いものとなってしまいました。建築を設計する場合は、基本的にパッシブ性能を高めた上で高効率な器具を導入すべきなのです。現在、ようやく躯体のパッシブ性能が注目されるようになり、私も熱負荷を下げる研究を行いパッシブの国家プロジェクトに申請しています。中国東北部の寒い土地や南部の温暖な地域など、その土地にあったパッシブ性能の高い設計手法を採り入れる必要があります。また、その土地で取れた木材を利用するなど、構成する材料も「地産地消」の考えで進めるように、努力しています。

清華大学の江億教授は「産業革命以前の住宅は、どのような気候の住宅か、どのような民族が暮らしているかが一目で分かった。しかし、現在の住宅は皆同じで、ハルピンと杭州の住宅の違いもわからない」とおっしゃっています。このような住宅の造り方はよくありません。地方に合った、ライフタイルや気候風土をよく考えたパッシブ住宅を設計していく必要があるのです。

中国全土で進んでいるエコシティの建築はパッシブ性能に優れたものにする必要があります。現在、中国は断熱性能に限った規制をしており、今後は高効率の省エネ設備への規制も加わるでしょう。日本と中国は気候風土やライフスタイルの違いはありますが、エコシティの建設への課題は共通して部分も多いと考えています。」

ー ありがとうございました。

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07 陳 濱 氏
06 石田 東生 氏
05 藤野 陽三 氏
04 坂本 雄三 氏
03 秋元 孝之 氏
02 江崎 浩 氏
01 月尾 嘉男 氏
公開日:2012/01/23