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第3回 オモテの省エネ、ウラの省エネ

ビルの省エネはどのように進めれば良いのでしょうか。オフィスワーカーの省エネ意識を高めて、照明をこまめに消したり、居室の温度設定をしたりという進め方があります。これを「オモテの省エネ」と呼んでみます。
そうすると「ウラの省エネ」とは、どんな方法なのでしょうか。それは、ビル設備やファシリティの専門家が、空調・熱源などの設定をきめ細かに変更して達成する省エネです。ビル全体の省エネを実現するためには、「オモテの省エネ」と「ウラの省エネ」を平行して進める必要があります。これによって、大幅な省エネが期待できるのです。
  オモテの省エネ ウラの省エネ
誰ができる? 誰でもできる。素人でもできる。
オフィスワーカー、総務が担当
専門知識がないとできない。
設備・ファシリティの専門家が担当
どんな体制が必要? トップの号令とオフィスワーカーの理解が必要。
総務を中心とした実行組織を作る。
特に、費用はかからない。
総務、ビル管理、設備業者の協力体制の構築が必要。
設備調整には費用がかかる。
(メンテナンスに合わせて実施する工夫)
何ができる? ■設定値の変更(室内温度など)
■運転スケジュールの変更
■パソコン、複合機のスタンバイモード
■空調システムが適切に稼働しているか
■運転パラメータ(圧力、流量、温度)の設定
■ポンプ圧力の調整
■蒸気ボイラー圧力の調整

オモテの省エネ例

京都のテナントビル


ウラの省エネ例

パナソニック東京汐留ビル

2008年の夏から秋にかけて、空調機の熱交換器出口の給気温度初期設定を20℃から16℃に変更し、季節変化に対応した初期値のありかたや、運用方法を検討しました。
その結果、室内への給気温度が15℃に到達する時間が約90分早くなり、それに伴い、室内温度が28℃に到達する時刻も約60分短縮しました。
エネルギー使用量に関しては、空調機ファン電力量が減少、熱消費量は増加する傾向がありますが、エネルギー消費量全体では、増減量はわずかでした。
以上の結果から、従来と同じ環境なら、給気温度初期設定を16℃にすれば、空調開始時刻を約60分遅らせると約8.6%、30分遅らせても4.3%の削減が可能だとわかり、実行に移しました。

オモテの省エネとウラの省エネを同時に進めると、大きな効果が見込めます。

  オモテの省エネ ウラの省エネ
必要な
計測は?
電力量、室内温度 が基本 電力量、室内温度に加え圧力、流量、温度(冷水温・蒸気温)、運転パラメータなど
すぐに実施
できる?
オフィスワーカーに気づかれる理解を得る必要あり。
テナントビルの場合は、テナントの協力が必要(共用部は別)

オフィスワーカーに気づかれずに実施できる。

テナントビルでも実施可能

期待できる
効果は?

徹底した実行で15%達成の事例あり

パナソニック東京汐留ビルでは、オモテ・ウラ合わせて30%を達成